yamadamn’s blog

IT関連技術で経験したこと・気になったことをたまに書きます

3/13出版予定の共著『みんなのJava』でJDKディストリビューションについて書きました #minjava

Twitterで既に告知しましたが、共著『みんなのJava』が3/13に発売予定となりました。

著者6名のうち、いわゆるSIerに勤務しているのは私だけで、Javaが様々なところで使われており、改めて非常に大きな存在であると思います。

私は2章の「JDKディストリビューション徹底解説」を担当させていただきました。

今まではOracle JDK/JREのみを使っていた方も多いと思いますが、OpenJDKをベースとして多くのJDKディストリビューションが登場してきました。 「Oracle社によるJava」ではなく「みんなのJava」になったことが、こうした面からも少しでも多くの方に伝われば幸いです。

これは基本的に、昨年5月にOracle Code TokyoやJJUG CCCアンカンファレンスでお話した内容がベースになっています。 ちょうどOracle Code Tokyoの登壇依頼があったのと同じ時期くらいに、きしださんから書籍についてもお声掛けをいただきました。

当初は昨年中(令和元年)に出すような話だったのが、何だかんだでずれてしまいましたが、無事に出版にこぎつけて何よりです。 技術評論社の細谷さんや小竹さんには大変お手数やご心配をお掛けしましたが感謝を申し上げます。ありがとうございました。

昨年の振り返り

幸いにも昨年は各地イベントでOracle Code Tokyo/JJUG CCCでの内容をブラッシュアップしてお話する機会をいただきました。

7月のイベント内容は次のTogetterでまとめています。 togetter.com

その後、10月〜11月頭にかけてもお話ししています。

togetter.com togetter.com 素敵なグラレコも書いていただきました。

www.slideshare.net

こうした内容を書籍化するうえで、できる限り最新の情報を反映し、プロの編集者の意見も踏まえながら加筆修正しています。 スライド資料だけでは説明不足だったところも、書籍をご一読いただければ、ご理解いただけるのではないかと考えています。

今後のJDKディストリビューション

さて、今後のJDKディストリビューションがどうなっていくかについて、軽く予測してみます。

まずは2020年12月に個人ユーザ向けのOracle JDK/JREのPublic Updatesが終了する予定となっています。 Public Updatesが終了すると、Oracle JDK 8の最新版がOTNからダウンロードできなくなる可能性があります。 そして、エンドユーザ向けPublic JREを配布している java.com サイトについても、その役目を終えるかもしれません。 もちろんまだ延期される可能性もあるのですが、終了時には割と大きなインパクトを与えるでしょう。 ただ、こうした状況も今までと同様にJavaコミュニティの力で乗り越えていけると考えています。

また、AdoptOpenJDKを利用しているところは、かなり増えてきた実感がありますが、盲目的に追従するのは懸念もあります。 Javaのエコシステムにおいては非常に大きな位置づけとなりましたが、TCKに通っていなかったり、商標の観点から、個人的には一歩引いて見るようにしています。 スポンサーの面などから、しばらくは安泰と言えそうですが、今後にどうなっていくかは注目したいところです。

JDKディストリビューションは基本的に環境・状況次第で乗り換えていくのがよいと考えていますが、書籍がその一助になれば幸いです。